リレーブログ①~竹邑貴司~

映画「マザーレイク」プロジェクトチーム、なるものが存在します。

老若男女約30名により構成されています。
みんな、映画を滋賀県内に、そして全国に広めようと集まったメンバー。

映画に地域キャストとして出演している人も、エキストラ参加の人も、撮影当日の炊きだしをした人も。
普段は滋賀県内に在住、お仕事は別にされている方がほとんどです。

このブログでは、そんなメンバーの皆さんに一人ずつ、映画への想いを語っていただきます。
映画のことを、身近に感じてもらえますように。


映画『マザーレイク』リレーブログ、お楽しみください。


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始まりました! 映画『マザーレイク』リレーブログ!
記念すべき第一弾は、竹邑貴司がお届けします。

「……誰?」

という声が聞こえてきそうなので、簡単に自己紹介を。
僕、竹邑貴司は、生まれも育ちも滋賀県栗東市の30代・男で、20代半ばまで東京を拠点に役者をやっていた者です。

そんな僕が、この映画『マザーレイク』の事を知ったのは昨年の春の事でした。
それはもう、衝撃でした。
地元で映画が作られる、しかも滋賀県を、琵琶湖を舞台にしたオリジナルストーリーで、県内オールロケで撮られる、というのは、それまで全く想像もしていない事でした。

同時に、一般参加可能なキャストオーディションがあることも知りました。
はじめ、受けるつもりはありませんでした。役者を辞めて時間も経っていましたし、今更受けてどうするんだ……、完成したら観に行くだけでいいじゃないか……そう思ったんです。
ですが、数日後、メガホンを取られた瀬木直貴監督があるテレビ番組に出演し、オーディション内容を紹介しておられるのを観て、その時の「よーい、はい!」という気合の入った掛け声を聞いて、オーディションを受ける事を決意しました。
その監督の声が、この映画が、夢を諦め、故郷・滋賀に戻って来てからも、心のどこかでずっと燻っていた想いを、再び燃え上がらせてくれたんです。
そして今、僕は再び俳優をやっています。

約7年ぶりの芝居はとても緊張しました。到底、芝居と呼べるレベルではなかったかもしれません。
しかし、それ以上に、緊張することがありました。
「方言指導」です。
内田朝陽さん、鶴田真由さん、津田寛治さん、別所哲也さん――錚々たる俳優さん達に、台詞のイントネーションを伝える役割を務めさせて頂いたんです。
これはもう、尋常ではないプレッシャーでした。だって、これまで一度もやったことなかったんですから。
だからもう、瀬木監督をはじめスタッフの皆さんには、多大なるご迷惑をお掛けました。ド素人がいきなり一流のプロ集団に混じるんですから、それはそれは邪魔だったと思います。

また、前述の俳優さん達にも助けて頂きました。
俳優さんの台詞を聞いて、イントネーションが違っていたらそれをお伝えするんですが、自分は「滋賀弁」の専門家ではないですから、何度も同じ台詞を聞いているうちに、だんだん混乱してくるんですね。
あれ、これで合ってるのかな? と、自分も台詞を口に出してみるんですが、ずっと標準語で芝居をしてきた経験も邪魔して、もう何が正解なのか分からなくなるんです。
そんな中でも、俳優さんたちは、細かいイントネーションを拙い言葉でしか説明できない僕に根気強く付き合って下さり、また、その芝居に対する集中力と瞬発力で何度も救って下さいました。
撮影が全て終わって、「先生(別所さんから、冗談交じりにそう呼んで頂いていました)、心強かったです、ありがとう」と言って頂いた時にはじーんときました。涙が出そうなほど嬉しかったです。

映画はまだ完成していないので、「方言指導」の役割を果たせたのかどうかは分かりませんが、とても貴重な体験をさせて頂きました。おそらく、再び方言指導をやることはないですが、俳優さんの演技に対する真摯な姿勢は、僕自身の今後の活動の指針にさせて頂こうと思っています。

また、スタッフさんや俳優さん以外にも、この映画を通じて色々な方々と出会いました。
あの時、オーディションを受けなければ出会わなかった方々です。

このブログにも登場されると思いますが、映画『マザーレイク』には、普段、全く別業種に就いておられる地域住民の方々がとても多く携わっておられます。10人、20人ではありません。オーディションに参加された方も含めると、1000人以上の方が色々な形で協力されています。
その方たちは、今現在も、なんとかこの映画を成功させよう、なんとか滋賀県を盛り上げようと、忙しい合間を縫って、精力的に様々な活動をされています。
これはすごい事ですし、素晴らしい事です。

この映画を語る上で、「地域活性化」は切っても切り離せないテーマの1つだと思うのですが(あくまで、テーマの1つであって、「地域活性化」だけを目的として作られた映画では決してありません)、つい先日、ある意見を耳にしました。

「映画を作るより、その資金でもっと他に出来ることがあるんちゃうの?」

正直言って、この映画に関わるまで「地域活性化」に全く無関心だった僕にはわかりません。確かに、観光客の増加や、滋賀県への企業・移住者の誘致という点に絞って見る人からすれば、そういう意見もあるんでしょう。
しかし、地元の人々の活発な交流、心の活性化という観点で見れば、すでに大変な効果があったと、僕は確信しています。
加えて、僕自身が活性化されたことは紛れもない事実です(笑)

2016年6月4日土曜日。
いよいよ関西先行上映が始まります。
皆様、是非、劇場に足をお運び下さい!



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